ども。いしざわよしのりです。
今日のテーマは、「感性を育てる」話です。
サージテル・ユーザの先生方とお話していると、よく言われることがあります。
「最近、これじゃ物足りなくなってきてね」と。
早い人だと、半年もすると、こんなふうに言われてしまいます。
で、「なんでかなぁ」と。ずっと不思議だったんですね。
よくよく話を聞いてみると、
「前は、この倍率で、じゅうぶん!!大満足!!って思ってた。
んで、慣れてくると、ココ!ココ!これがもう少し見えたらな~って思っちゃうんだよね」
「形成してるときとか、うす~く残ってる感染エナメル質がちゃんと目視できて、キレイに除去できたらな~、なんて思っちゃうんですよね。って考えると、倍率が足りないんですよ」
(ってこれは、相当高倍率の方の話ですが)
別に見えてないワケじゃない。明らかに肉眼の限界は超えてますから。
でも、「もうあと一歩!!」と感じるそうです。
聞けば、もちろん、視力は下がっていないと。
「見えない」んじゃなくて、「もっと見たい」。
「もっと見える術野で、精確に、自分のイメージどおりの仕事がしたい」と。
ここでようやく今日のテーマに入るのですが、
こうおっしゃる先生方は、たぶん、
術野のクリアさとか、情報の精密さに対する評価基準が
上がってしまったのではないかなと。
求めるもののレベルが上がってる、と言い換えることも出来るかもしれませんね。
そんなこと考えてたら、ちょうどいい本がありました。
その本はこれ。
「買いたい!」のスイッチを押す方法 ―消費者の心と行動を読み解く 小阪裕司(著)

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人の感性は固定しておらず、変化していく。なぜなら脳は、自分の体験や学習を通じて入力された情報に呼応して、変化していくようにできているからだ。だからこそ、作り手・売り手側からのエデュケーションが必要なのである。
(中略)
安い物を大量生産すれば、たしかにお客さんにとってモノは買いやすくなる。そのことを否定していないが、それ一辺倒では、消費者はさまざまなものやサービスの違いを感じ取ることができないだろう。消費感性が育たないわけだ。
モノづくりに携わる人、その売り手、もちろんサービス業の方々も、お客さんの感性を育成していく必要があると、私は思う。作り手・売り手としてのレベルを高め、その価値をわかりやすく表現して、あるいはさまざまな機会に五感で感じてもらい、欲望のエデュケーションを図っていくのである。
===
ようは、動機付けを通して、いかに、「それっていいかも!!」とか「もっと見たい」と思える感性をもってもらえるかということなんでしょうか?これは、提案活動を通して行われることもあれば、商材を使用していただいて、自動的に行われることもあります。
(冒頭の例は、自動的にお客さんの感性が上がったという例ですね)
おそらく冒頭の先生は、サージテルを導入した当初では考えられない領域にいっているはずです。
「もっと」なんて、思いもしなかったのではないでしょうか?
拡大術野による治療によって、自分の体験が書き換わり、そして見えるから、「こんなふうにしたい」という求めるレベルが向上し、結果、感性がどんどん上がっていったのではないかと。
ちょっと話はそれますが、「ペイズリー」という模様があります。
こんなデザインです。

社会人になった当時、このペイズリーのタイを身につけるなんてありえないなって思ってました。
でも、自分の脳が書き換わった瞬間を今でも覚えてるのですが、
数年前、アパレル雑誌を見ていたときのことです。
ペイズリー・タイがドレス感を引き立たせる
みたいなことが書かれてて、しかもその写真がイケてたわけです。
「ありかも」って思った瞬間です。
それまでは、「なんでこんなキモチワルイ柄を」って思っていたのが、
「なんかドレッシーな感じがする」に変わったんです。
趣味が変わったというよりは、趣味の範囲が広がったという感覚ですね。
そういえば、上の書籍にはこんなことも書かれていました。
===
新しい情報に反応してドーパミンが出されることが、強烈な満足感の核心であり、それが動機のシステムをスタートさせる。
===
この情報とは、文字情報だけではありません。
五感を使って得られる「刺激」情報の全てです。つまり視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚ですね。
それが、私たちの感性を刺激すると。
そして感性が刺激され、動機のシステムが発動するとき、まさに自分は「自分の未来」を想像します。
(ペイズリー・タイのときは、想像というより妄想でしたが...)
この書籍では、「モノを買う」という行為は、
===
単に「未来」ではなく、「予期せぬ新しい」、そしてもちろん自分にとってお気に入りの「未来の自分」を買ったのだ。
===
としています。
そういえば、私も以前にこんなエントリを書きました。
明るい未来
この「未来を買う」という行為が、強烈な満足感の核心であるということ。
ここがポイントだと思うんです。
極端かも知れませんが、治療行為やメインテナンスをサービスととらえると、
先生方や衛生士さんたちの新しい提案が、どれだけ満足を与えられるかということにも気づきます。
相手(顧客・患者)は、予期せぬ新しい「自分の未来」を待っている。
しかし、そのままの状態では、新しい情報を受取れるだけの感性が育っていない。
だから、情報提供や提案や、五感を通した刺激によって、感性を育てていく。
ということなんですね。
つまり、サービス提供者の私たち(もしくは医療従事者のみなさんも)は、「売る」のが仕事なのではなく、顧客の感性を育てるのが仕事なんだなと、少し夢のある話を語ってみました。